セブンスデー・アドベンチスト教団天沼教会

東京都杉並区天沼3-17-3

教会員数900名の大教会。近くの商店街は、「荻窪教会通り商店街」という名称で、教会が地域にかなり認識されてるのだろう。

となりにセブンスデー・アドベンチストの東京衛生病院があるが、これはかなり有名な病院である。

天沼教会は、『キリスト教年鑑』(キリスト新聞社)では1947年設立となっているが、これは戦後の再出発の年である。

戦前の1915年には、天沼に伝道本部等が建設され、1917年に天沼教会献堂式が行われている。

セブンスデー・アドベンチストは、土曜日に安息日礼拝とすることがユニークな教派。

治安維持法の弾圧を大きく受けたキリスト教の一つである。

第2次大戦下、ほとんどの教派は宗教団体法により日本基督教団に合同していったのであるが、セブンスデー・アドベンチストは合同せず、各教会が宗教結社となる道を歩んだ。

特高は各教会にスパイを送り込み実態を調査し、1943年9月20日に一斉検挙が行われた。要因はセブンスデー・アドベンチストの再臨信仰が治安維持法違反とされたことである。

42名が逮捕・投獄され、4名が死亡している。全教会は即日業務停止。教育部門の日本三育学院は閉鎖、出版部門の福音者は閉鎖、医療部門の東京衛生病院は日本医療営団に強制委譲され、教団財産は売却され、教団は壊滅した。

戦後、信徒も復帰し、財産の回収に成功し、再出発した。