雑司ヶ谷霊園1-8-9

★柏井園（かしわいえん）（1870.7.22（明治3.6.24）-1920（大正9）.6.25）

神学者（キリスト教史家・新約学者）、伝道者、評論家。土佐国土佐郡福井村に生まれる。1887（明治20）年日本基督教会高知教会で、米国南長老派宣教師グリナン、R.Bから受洗。1891（明治24）年同志社を卒業、日本基督教会高知教会に属し、土佐女学校教員に就任。 1893（明治）26年植村正久の推薦で、明治学院神学部講師となり、後に教授となる。植村主筆の『福音新報』の編集にも携わり、自らも寄稿する。1903（明治36）年アメリカのユニオン神学校に留学、1905（明治38）年帰国し、植村の設立した東京神学社教授となる。1906（明治39）年，日本基督教青年会同盟の幹事となり，雑誌『開拓者』を創刊。『福音新報』『開拓者』『文明評論』などに執筆し，評論が注目された。1914（大正3）年に同志と『文明評論』を発刊するが、1917（大正6）年1月の田川大吉郎論文『方法を知らぬ民』に関し、皇室の尊厳を冒瀆したとして東京地検が告発。柏井も責任を問われ、3月「新聞紙法違反」の罪により禁錮二ヶ月執行猶予二年の判決を受ける。東京神学者を辞し、生活は困窮する。1919（大正8）年日本基督教会千駄ヶ谷教会牧師。1920（大正9）年 6 月25日，白血病により逝去。